この記事では、フェイクレザー(合成皮革)と本革(天然皮革)の違いを明確にし、見分け方について詳しく解説していきます。
フェイクレザー(合成皮革)と本革(天然皮革)は、それぞれ違う特徴と魅力を持っていますが見た目が似ているため見分けがつかないことが多いです。この記事では実際の体験談も交えて紹介していきます。フェイクレザーと本革を見分けることができるようになって、ご自身のライフスタイルや好みに合った革製品を選ぶお手伝いができれば、と思います。
フェイクレザー(合皮皮革)と本革(天然皮革)の違い
素材の違い
フェイクレザーと本革の素材の違いを解説していきます。
フェイクレザー
ポリウレタン(PU)やポリ塩化ビニル(PVC)などの合成素材を使用して作られています。元になる布に合成樹脂をコーティングして作られます。見た目や触り心地は本革と変わらないように作られていますが、天然素材ではありません。
本革
牛、ヤギ、豚、未などの動物の皮をなめして作られた天然素材です。独特の風合いや、柔らかさがあります。「革をなめす」とは動物の皮を耐久性のある革製品に変えるための一連の処理のことを指します。
「皮」は動物の皮膚を指します。これを「なめす」ことで「革」になります。なめし工程を経ることで皮は耐久性や柔軟性が増し、革製品として使用できるようになります。
耐久性
フェイクレザーと本革の耐久性の違いを解説していきます。
フェイクレザー
一般的に本革よりも耐久性があります。長時間使用すると表面が剥がれてきたり、ひび割れが生じることがあります。寿命は短く3年~5年ほどです。
本革
普段のお手入れを続けていくことで非常に長持ちします。使っていくほどに味わいが増し、経年劣化を楽しむことができます。
通気性
フェイクレザーと本革の通気性の違いを解説していきます。
フェイクレザー
通気性が低いため、湿気がこもりやすいという特徴があります。特に暑い季節には不快感を感じることがあります。
本革
天然素材のため通気性があります。快適な使用感を保つことができます。
価格
フェイクレザーと本革の価格の違いを解説していきます。
フェイクレザー
一般的に本革よりも安価で手に入れやすく、気軽に購入することができます。革製品の雰囲気を楽しむのであればフェイクレザーでも十分でしょう。
本革
高価なことが多く、特に使用する素材や製造過程において、特に優れた技術や材料を使って作られた高品質な革製品だとさらに値段が上がります。高品質な革製品の特長をあげると、
- 最高品質の原皮が使用されます。素材の中でも最も耐久性があり、自然な風合いを持つ部分が使用されます。例えば、フルグレインレザーやトップグレインレザーなどです。
- 高品質は革は伝統的な植物なめしや、環境に配慮したなめし方法など特別な技術を用いてなめしが施されます。これによって革の耐久性や風合いが大幅に向上します。
- 高品質な革製品は手作業による染色や仕上げが行われることが多く、細かい部分にまでこだわった美しい仕上がりとなります。
- 熟練した職人による手縫いや精密な機械裁縫が施され、縫い目が均一で強度が高いです。糸の選定や縫い方にもこだわり、見た目の美しさと耐久性が両立しています。
- デザインも洗練されています。機能性と美しさを兼ね備え、使いやすさや長時間使用しても飽きのこないデザインが特徴です。
- 評価の高いブランドや信頼できる製造元から提供されることが多く、ブランドの歴史や評判が品質を保証する指標の一つになります。
見分け方のポイント
ここからはフェイクレザーと本革の見分け方の違いを解説していきます。
外観と触り心地
フェイクレザーと本革の外観と触り心地の違いを解説していきます。
フェイクレザー
規則的な模様があり、触り心地が滑らかで均一です。
本革
自然な革の模様(シボ)やシワがあり、触り心地は温かく、柔らかさがあります。触ると独特のしっとり感を感じることがあります。
匂い
フェイクレザーと本革の匂いの違いを解説していきます。
フェイクレザー
フェイクレザーはポリウレタン(PU)やポリ塩化ビニル(PVC)などの合成素材で作られています。そのため、新品の状態では化学物質特有の匂いがします。これは製造過程で使用される化学薬品や添加剤からくるものです。
子の匂いは時間が経つにつれて徐々に薄れてきますが、完全に消えることはなく、特に新品のフェイクレザー製品を開封した時や高温多湿の環境では、その匂いが強く感じられます。
人によってはこの匂いを不快に感じることがあります。特に敏感な方や化学物質アレルギーのある方には気になることがあるかもしれません。
本革
革特有の香りがします。香りは使い込むほどに深みを増し、その独特の香りはまるで自然の中にいるような心地よさを感じさせます。しかし、香りの感じ方はそれぞれ異なり、一部の人には少し強く感じられることもあります。そんなときは、風通しの良い場所で2~3日置いておくと香りが柔らかくなります。
裏地の役割と特徴
フェイクレザーと本革の裏地の役割と特徴について解説していきます。
フェイクレザー
裏地が布や合成繊維でできていることが多く具体的にはポリエステルやナイロンなどの化学繊維が主流です。裏地の役割は製品の耐久性を高め、見た目を整えることです。また、裏地があることで物を出し入れするときの滑りが良くなり、使い勝手が向上します。
本革
裏地も革のままのことが多く、革の断面やナチュラルな質感が見えることがあります。本革製品の裏地は製品全体の統一感を保ち、自然な風合いを提供します。さらに裏地が本革の場合、耐久性が高く、製品の品質が保証されることが多いです。本革の裏地は自然なシボや質感がそのまま残っていて独特のしっとり感があります。これにより製品全体の高級感が増し、使用する際の心地よさも向上します。
水滴テスト
フェイクレザーと本革の水滴テストの結果を解説していきます。
フェイクレザー
水滴を垂らすとそのまま表面に留まります。
本革
水滴を垂らすと水滴が少し吸収され、革の色が変わります。乾燥すると元の色に戻ります。
体験談
ここからは体験談を紹介していきます。
はじめての革製品選び:はじめて革製バッグを購入した時のことです。フェイクレザーと本革の違いが分からず悩んでいました。あるショップで店員さんに相談したところ、外観や手触り、匂いなどの違いで見分けることを知りました。そのおかげで本革の温かみのある触り心地と香りに魅了され、本革のバッグを選びました。今でもお気に入りで大切に使っています。
フェイクレザーの経年劣化:価格が手頃だったこともあり、フェイクレザーのジャケットを購入しました。でも、数年後には表面が剥がれてしまい残念な思いをしました。その後、本革のジャケットに買い替え定期的にメンテナンスを心掛けました。本革は使い込むほどに味が出てきて、今では手離せない一着になっています。
匂いについて:革製品には革独特の香りがあります。その香りが大好きで友人に話したところ、とても驚かれました。革の香りには自然の温かみと安心感を感じていたのですが、好みは人それぞれなんだということがとてもよく分かった出来事でした。
フェイクレザーのバッグの使用感:フェイクレザーのバッグを購入しました。見た目は本革とほとんど変わらず、裏地も布製で使いやすかったのですが、数年使用するうちに布の裏地が擦れてきてしまいました。耐久性に少し不安を感じました。
オンライオンショッピングでの失敗談:数年前、オンラインで皮ジャケットを購入しました。価格が手頃だったため少し疑問に思いましたがデザインが気に入ったので購入しました。でも、商品が届いて封を開けた時まず化学繊維の強いにおいがして、触り心地も滑らか過ぎると感じました。水滴を垂らしてみると表面に溜まって全く吸収されなかったため、フェイクレザーだとわかりました。結果的に返品しました。この経験からオンラインで購入するときには事前に素材やブランドの信頼性を十分に確認することが重要だと学びました。
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